ママ嫌い!
大好きな子どもにこんなふうに言われたら辛いですよね…。
わたしも上の子に初めて言われたときは、辛すぎて1週間は引きずりました。
下の子が生後6か月でしかも夫が単身赴任でワンオペ育児のときに言われたので、
愛情不足なのかな?
無理させているのかな?
と悩みました。
わたしのように検索魔になり、この記事にたどり着いた方、どうぞいらっしゃいませ。
実は「ママ嫌い!」と言われて悩む方って多いんです。傷つくし、辛いし、泣きますよね…。
けっしてあなただけではありませんから安心してくださいね!
上の子に「ママ嫌い!」と言われて辛いあなたへ。
- 「ママ嫌い」の心理と捉え方
- 具体的な声かけ対応
- 初めての「ママ嫌い」からの子どもの成長
- スペシャルインタビュー
を、声かけコーチであるわたしが実例を交えてお伝えいたします。
きっと心が軽くなりますよ♡
毒親サバイバーで現在ヒプノセラピストをしている双葉ロッテさんに、なかなか普段聞けない貴重なお話をお伺いしました。
ロッテさんが幼少期に母親に「嫌い!」なんて言えなかったこと。2歳ですでに本音を偽っていたこと…。
「ママ嫌い!」がどれほど健康的な親子関係がわかるので、最後まで読んでくださると嬉しいです。
上の子の「ママ嫌い!」が辛い。子どもの心理は?
我が家の上の子(娘)は感情豊かで毎日すきがあれば「ママ大好き!」を言ってくれる子です(5歳になった現在も変わりません)。
それは娘が2歳5か月のとき。下の子(息子)が生まれて半年、ある日突然言われました。
「ママ好きじゃない!」
ケンカしてて感情が高ぶって言われたわけではなく、冷静に言われたのでよけいにショックでした!
当時は夫が単身赴任でワンオペしながら2歳0歳を育てていたので、娘にガミガミ言ってしまったりイヤイヤの癇癪に寄り添えないことが多く…。
娘に我慢させていないかなとつねに気にしていました。
なので、親子時間を作ろうと土曜日にマクドナルドに連れて行って特別にシェイクを飲んで、自分的に「楽しく過ごせた♡」と思っているときに突然言われました…。
思わず聞き返したのですが、「ママ大好きじゃない気持ちが、今口から入った」と言われました。え、どゆこと?
次の日には気持ちは変わっていて「やっぱり好き」と言ってくれるだろうと、「ママのことが嫌いになったの?」などと詮索しまくりましたが…←やめればいいのに
「ママ好きじゃない!」
この現象は5日くらいつづいたと思います。
当時、ワンオペで子どもに寄り添えていないと悩んでいたので、「自分のせいだ」と辛くて大泣きしました。
今考えたら考えすぎなんですけどね!
「ママ嫌い!」は信頼関係の証
そんなときにわたしの気持ちを軽くしてくれたのが小児科医の先生の言葉。
お母さんが自分を見捨てそう・何かをしたら(親子関係が)壊れそうと感じている場合、けっして「ママ嫌い」とは言いません。「ママ嫌い」こそが信頼関係の証なのです。
「そんなこと言ったって気休めだ!」と思いましたか?←
当時のわたしは思っていました(すみません)
ですが、信頼関係がなければ、子どもは自分の命を守る養育者に「嫌い」とは言えません。
「嫌い」と言うことで、自分の命が危険にさらされるからです。
「ママ嫌い」と言ってもママは自分を見捨てないという無意識な自信があるからこそ言える言葉なんです。
この話を深掘りして、毒親サバイバーでセラピストの双葉ロッテさんにインタビューしていますので、ぜひ読んでくださいね。
子どもは反抗と依存を繰り返して成長する
『子どもへのまなざし』の著書で有名な、児童精神科医の佐々木正美先生の有名な言葉があります。
子どもは「依存」と「反抗」を繰り返して自立していく
佐々木正美先生によると、「あれしてほしい!」「これしてほしい!」という依存と、今回のような「ママ嫌い」といった反抗も、まったく違うようですべて子どもの甘えです。
子どもが親に反抗できるのは、実は並々ならぬ信頼感の上に成り立っているとのこと。
そして、幼少期に依存と反抗という『甘え』を十分に受け入れられた経験があればあるほど、早く自立して、思いやりのある人に育ちます。
そう考えると、子どもが「ママ嫌い!」と言うのは、子どもの依存を十分満たすことができた裏返しと言えますね。
つまり、親子関係がうまくいっている証拠。
これを頭の片隅に入れておけば、「ママ嫌い」という子どもの甘えにも、「お!成長したな」とドンと構えていられる親でいられますね。
参考
上の子に「ママ嫌い!」と言われたら?声かけや関わり方
現在、下の子(息子)は2歳7カ月になりました。
当時の「ママ好きじゃない」発言をした娘の年齢をとっくに超していますが、そのような発言をする様子はありません。
なので、今まで一身に受けてきた親の愛が下の子に移ってしまった気がして、自分が傷つくのを事前に避けるために「ママ嫌い」発言をするのは上の子あるあるなのではないでしょうか。
ママだいすっきー♡
女の子は男の子に比べて「共感脳」が成長しやすいので複雑な感情を抱きやすいというのもあるかと思います。
それでは、具体的に
- 「ママ嫌い」におすすめな声かけ
- 「ママ嫌い」にしないほうがいい声かけ
- 「ママ嫌い」に対する親のマインドの整え方
をお伝えします。
ママ嫌いに対する超然おすすめな声かけ
当時、声かけアドバイスをくださったのが、尊敬する子育てコーチの先輩ママである、なつこさん。
紹介する声かけは、とくに下の子の出産によって上の子が初めてヤキモチ(嫉妬)という感情を抱いてとまどっている時に、ママからの変わらぬ愛が伝わりやすいと思います。
わたしはこの声かけで救われました♡
母「ママのこと嫌いって思ったんだね」
(①まず子どもの気持ちを否定せず受け止めよう)
子「うん…」
母「ママを独り占めしたいと思ったのかな?それはヤキモチという気持ちだよ」
(②気持ちに名前をつけ代弁しよう)
子「ヤキモチ?」
母「ママとずっと一緒にいられなくて悲しくなっちゃったのかな。それがヤキモチっていうんだよ」
子「そうなんだ…」
母「弟が生まれても、ママがあなたを好きな気持ちは変わらないよ。だから安心してママのこと好きでいていいんだよ」
(③変わらぬ愛を伝えよう)
すばらしいですよね!!!←
- 子どもの気持ちを否定せず受け入れる
- 感情を代弁する
- 変わらぬ無条件の愛を伝える
幼少期の「ママ嫌い」発言は、子どもの心に何か複雑な不快な感情が生まれてきて、それを伝えたいけれど言葉がわからないという場合が多いです。
子どもが抱くネガティブな感情を否定せずに、その感情に名前をつけて代弁してあげましょう。
子どもはその気持ちの正体を知り落ち着くことができます。これは自分でネガティブな感情をコントロールするスキルの育成にもつながります。
そして何より大切なのは、「あなたが嫌いと言ってもわたしは変わらず好きだけどね!」ということを伝えること。
本心ですしね♡親としたら当たり前でも口に出して伝えることが大事だと思います!
\インスタにも声かけまとめてます/
そして、子どもの気持ちも大切ですが、傷ついたママ自身の気持ちも大切です。
ないがしろにせずにセルフケアしましょう!
自分自身が傷ついていることに気づき、そのままを受け止めましょう。
「そうだよね、傷ついたよね。大好きな子どもだもんね。いつも頑張っているよね!わたしはあなたのこと好きだよ」
と、まるで親友であるかのように自分にも優しい声かけをすることを忘れずに。
今思えばわたしは「子どもに好きじゃないって言われたくらいで心が揺らぐなんてダメな母親だ!」と自己否定してしまいましたが、傷つくのは自然な感情なのでどう感じでもいいのです。
「ママ嫌い」へのやめたほうがいい声かけ
ついやってしまいがちですが、やめたほうがいいのは「本当は好き」と言わせようとすることです。
わたしはこれで詰問してしまった…!
「どうしてそんなこと言うの?」など、WHYを使って問い詰めると子どもは責められていると感じます。
それに、時間を置かずに問い詰められても子どもは混乱するだけですよね。
親の欲しい言葉(「本当は好きだよ」)は得られないでしょう。
子どもが感じた気持ちは子どものもの。どんな感情も大切にされなければならないはずです。
子どもの「ママ嫌い!」に対する親のマインドの持ち方
そして、「ママ嫌い」と言われて動揺する自分がいることにも気づく必要があります。
子どもに嫌いと言われて傷つくということは…
子どもに「100%ポジティブな形で自分(親)にも愛を向けてほしい」と期待しているということ。
でも、それって現実はそうならないですよね
先の述べたように、『子どもは「依存」と「反抗」を繰り返して自立していく』ので、遅かれ早かれ必ず反抗があります。
反抗という甘えを親に受け止めてもらえて初めて子どもは安心して社会に飛び出すことができるんです。
子どもへの理不尽な期待を手放し、「どんなことを思ってもいいんだよ。わたし(親)はあなたのことを愛しているからね。見守っているよ」
これを子どもに伝えていくことが大切なのかなと思います。
ロッテさんに聞く!「毒親にママ嫌いって言える?」
毒親サバイバーで現在ヒプノセラピストの双葉ロッテさんにスペシャルインタビューが実現しました。
ロッテさんの話を聞くと、「ママ嫌い!」と言える親子関係がどれほど健康的なのかがわかります。
ロッテさんの子育て漫画はくすっとなるし、ほっこりするしで、とってもおすすめです!
毒親サバイバーの希望の星だと思ってます~!
ーロッテさんよろしくお願いいたします。(インタビュアー:はるな)
よろしくお願いいたします。(ロッテさん)
ーロッテさん、思い出すのは辛いかと思いますが、毒親っぷりがわかるエピソードをいくつかいただけますでしょうか?
そうですね~子どもの頃の話ですと…(都合上、箇条書きにさせていただきます)
- 幼稚園時代、お姫さまと王子さまの出てくる絵本を見ているだけで「色気づいて…」と言われる
- 私が風邪をひくと弟だけ連れて外出
- 母親が許可した子としか仲良くしてはいけない
- 日記、友達からの手紙、メールなどは全てチェック
- 月に1回ほど学校に行っている間に部屋をひっくり返して抜き打ちチェック
- そこで友達との手紙に男の子のことが書いてあったりしたらお説教
- 下着を買ってもらえない
- 気に入らないことがあると夜だろうが締め出し
うーん、今ちょっと弱いエピソードしか思いつかないです。
ーいや、十分濃いです…。本当に大変でしたね…。そんな母親に「嫌い」って言ったことはありますか?
あくまで私のケースなのですが、母親に嫌いなんて絶対言えませんでしたね。なんなら可愛がられたくて、ある程度の年齢までは好き好き言っていた気がします。
ーそうなんですか!本音を言えなくなるのは何歳頃くらいでしたか?
たぶん本音を言えたのなんて2歳くらいな気がします。
子供の頃のビデオを確認してみたら、2歳半ですでに 「弟くん可愛い♡お世話するのだいすき!」 って母親に言ってるんですけど、それも母親に褒められたくて 「こう言えば気に入られるな」 ってわかってて言ってたなって…。
ー2歳から自分を偽っていたなんて…。本当にすばらしい人格者になってくださって、出会って友だちになってくださって、ありがとうございます!あらためてロッテさんの芯の強さを感じました!
えーっ!!そんな…!ありがとうございます。
あの経験も今の自分を形成するうえで糧になってるとは常々思っていますが、改めていまジーンときてますー!!
ー毒親サバイバーで子育てに不安を抱いているママさんに改めてメッセージをいただけますでしょうか?
一般的によく言われるのが「子どもを愛さない親なんていない」という言葉です。そんな言葉に「それなのに愛されなかったわたしって…」と毒親育ちの人はさらに傷ついて、自分は無価値だと感じてしまいます。
ですが、わたしが伝えたいのは、「確実に子どもを愛さない人種は存在していて、あなたが愛されなかったのは親のせいであってあなたのせいではけっしてないんだよ」ということです。
子どもは愛されない理由を「自分がダメだからだ」など自分に探しがちなので、どうか自分を責めないでほしいです。
ー貴重なメッセージありがとうございます。そこを乗り越えるにはどうしたらいいでしょうか?
やっぱり、傷ついた自分がいることに気づくしかありません。幼い頃の自分は母親に愛されたかったけれど愛されなくて傷ついて泣いているということに気づき、その自分に「傷ついていい」と許可を出してあげることですね。
ーそれは自分でできますか?
もちろんです。時間はかかるかもしれませんが…。
自分だけでそこに向き合うのはしんどいなと思った場合は、信頼できると思う方からカウンセリング等を受けることもオススメです。
もしわたしでよければ、いつでもサポートしますので言ってくださいね。
ーロッテさんのヒプノセラピーはわたしも受けましたがクライアント側の要望に沿って進めてくださるので、自分と向き合うときにピッタリだと思います。ロッテさん、ありがとうございました。
改めて親という存在の大きさを感じさせられるインタビューでした。
\ロッテさんのヒプノセラピーはこちら/
ロッテさんは本当にすてきな子育てをなさっていて、等身大な子どもとの向き合い方が魅力です。
育児エッセイ漫画もインスタで発信されているのですが、印象的な話が。
息子さんのセイくんに「鬼ボス」とあだ名をつけられて呼ばれていた話!
\スライドで読めます♡/
毒親育ちのロッテさんは「何を言っても大丈夫と子どもが感じてくれているんだな」と思えたのが嬉しかったからこそ「鬼ボス」と呼ばれてたことにおもしろくて笑っちゃったんだなと感じました。
ロッテさん、本当にありがとうございました。
ロッテさんの子育てエッセイ漫画、ほっこりするのでぜひフォローしてくださいね♡
「ママ嫌い!」から後日談…子どもの変化と成長
さてさて、2歳5カ月の突然の「ママ好きじゃない」宣言。
当初は5日ほどつづき、どうなることやらと思ったら。
その発言の1週間後に東京ディズニーランドに家族旅行へ。
楽しさのあまり子どものネガティブな感情はすっかり心からいなくなったようです。
ママ大好き!世界で1番大好き!
を、連呼してくれるようになりました。
0歳の息子が父とアトラクション待ちをしいる間に母娘2人で行動することが多かったので、上の子の心が満たされたのかなと感じています。
3年がたち…現在5歳の娘ですが、今でも毎日のように「ママ大好き」と伝えてくれます。
わたしも寝る前には必ず「生まれてきてくれてありがとう」を伝えています♡
あのときの「ママ好きじゃない」宣言は、上の子に母親に対して複雑な感情が宿った成長の瞬間だったんだなと今は捉えています。
「ママ嫌い」を5歳の子と話してみた
つい最近の出来事。ある日のお風呂で、娘が
『嫌い』ってちくちく言葉なんだって
ミュウ、ママに嫌いって言ったことあるね…
※娘の名前をミュウとしています(仮名)
と心配そうな顔をして言ってきました…。
わたしはこう返しました。
そりゃ、ママはミュウが大好きだから
嫌いって言われたら悲しいけど、
ミュウがどんなにママを嫌いになっても、
ママはずっとミュウが大好きだよ。
だから、どんなふうに感じてもいいんだよ
大切な気持ちだよ
これを聞いて、キラキラっと目が光った娘!かわいすぎました。
こんなふうに2年越しで気持ちが通じることがあるのだなーと、子どもの成長に感動したのでした。
子どもと一緒にふわふわことばとちくちくことばを学べる本はこちら。
上の子の「ママ嫌い!」が辛いあなたへ
上の子に「ママ嫌い!」と言われて辛いあなたへ。
「ママ嫌い」という言葉は、親子の信頼関係の証でもあります。
子どもの心に芽生えた複雑な感情はたとえネガティブでも子どもだけのもの。否定せずに大切にしてあげたいですね。
そのうえで、子どもがポジティブな側面に目を向けられるようにこんな言葉がけをしてみてください。
- 子どもの気持ちを否定せず受け入れる
- 感情を代弁する
- 変わらぬ無条件の愛を伝える
「どんなことを思っても、あなたの大切な気持ちだよ。ママはどんなあなたも大好きだから安心してね」
という気持ちを言葉にして伝えていければいいなと思います♡
とはいっても言われたときはたしかに辛いです
きっと「信頼関係だから」と言われても、そのときは簡単に受け入れられないですよね。
子どもの気持ちと同じくらいママ自身の気持ちも大切です。
どうか自己否定せず、毎日頑張っている自分をねぎらい、「傷ついたよね。悲しいよね」と自分の気持ちもそのまま受け入れてくださいね。
そして自分のことも子どものことと同じくらい無条件で愛してあげてください♡
ほかにも子育ての悩みについて書いています
甘やかしすぎと言われる!甘えさせ?甘やかし?自立に導く子育てとは
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