4歳1歳を連れてイギリスロンドンにワンオペで4週間、親子留学に行ってきました♡
1カ月親子で密に関わって、良い子育ての学びになったよ~
わたしたちは留学会社ラストリゾートさんの『親子ホームステイ』という形態でイギリスに滞在しました。
▼「親子ホームステイのイギリス滞在ってどんな感じ?」については、こちらの記事にまとめています。
わたしは日ごろから子育てや教育に関心があり、このホームステイはイギリスの子育てを間近で学ぶ良い機会になりました。
そこで気づいたのは、「日本人の親はもっと力を抜いていい!」ということです。
この記事では、
- イギリス人の親が『やらないこと』
- イギリス人の親が『大切にしていること』
- イギリス社会の子育て事情
この点をメインに、日本とイギリスの子育ての違いに注目しました。
親子留学中の実体験を例に挙げて、なぜ日本人の親はもっと力を抜いていいと思ったか、イギリスの子育て事情を具体的に説明します。
『SNSで言えないロンドン親子留学の裏話と本音』を限定記事で公開中!
【SNSで言えない裏話】4歳1歳ロンドン親子留学の本音の体験談
イギリスの子育て事情:子どもとの関わりや声かけ
イギリスの子育てが日本と圧倒的に違うこと。
それは、『子どもに対する手出し口出しが少ない』ことではないでしょうか。
これは、日本は単一民族国家、イギリスは他民族国家である文化的背景から子どもへの期待もまったく違うと感じました。
- 日本…和を尊重し他人に迷惑をかけない配慮が好まれるので、あいまいな表現や空気を読むことが多い
- イギリス…自己を主張し他者との円滑な交渉が好まれるので、自分がどうしたいかハッキリ伝えることが多い
そのため、日本ではルールを尊重するための声かけや関わり、イギリスでは自分で考えて行動させるための声かけや関わりが多いです。
わたしがカルチャーショックを受けた具体例を紹介していきますね
イギリス人の家庭での子どもとの関わり
ホームステイ初日。←カルチャーショック早っっ
1歳半の息子は、さっそくホストファミリーが用意してくれたオモチャの城や積み木で遊び始めました。
ですが、とにかく倒すのが好きなお年頃。そのたびにガチャンガチャンと激しい音が鳴るんです。
「人様の家なので迷惑をかけてはならない」と息子にくっついて回って直していたわたしにホストファザーが一言。
彼が自分で直すからやらなくていいよ。これも彼の学び。Just relax!
さらに好奇心旺盛な息子は大きな庭に出てバイクに乗り始めました。
ですが、体感覚では30秒に1回くらい(笑)ひっくり返って転んで泣きます。
そのたびに駆け寄って抱き起していたわたしにホストマザーが一言。
自分で起き上がらないとどうしてここで転ぶのか学ばないよ。Just relax!
ゲストとしてのわたしに気を使ってくれたのかもしれませんが、これは大きな衝撃でした。
実は、わたしは普段から日本でも子どもに手出し口出しを極力せず自主性を育むということを意識して行動していたはずなんですよ。
にもかかわらず、無意識に子どもの成長の機会を奪っていたことに気づいたんです。
▼そのときのことはインスタグラムにも投稿しています。
イギリス人の公共の場での子どもとの関わり
そして、さらにその『自主性を育む』というイギリスの子育てが如実に表れていたのが公園です。
ロンドンのいいところは都会にも広大な公園とプレイエリアがあることなのですが…
とにかくどこもめちゃくちゃ混んでいます!
すべり台やブランコなどの遊具は大人気!
日本だと当然のように子どもたちが列になって、だれかが抜かせば
順番だよ順番!
すべり台ではだれかが前の子が滑り終わる前に滑ろうとすると
まだ前の子いるでしょ!ちゃんと見て!
と、いたるところで怒声が飛び交っていると思います。
子ども同士がぶつかったり物を取り合ったりしたときには親が飛んでくる…!
それをしないと「しつけのできない親」と白い目で見られるという一種の強迫観念があるかと思います。
子どもたちがプレイエリアで遊んでいるときなんて親にリラックスする隙なんてないですよね…。
ところがですよ、イギリスの子たちは当たり前のように行儀よく列なんて作りません!
遊具を独占している子たちの周りをうろうろして「遊びたいな~」なんて視線を投げかけても無駄です。
なぜなら、それに気づいた子どもが「変わろうか?」と譲ってくれたり、その子の親が「順番だよ!代わりなさい」なんてことは、まずありません!
ではどうやって子どもたちは遊具で遊ぶのかと言うと子どもたち同士の交渉が始まるのです。
我が家の場合は4歳娘に交渉するほどの英語力がなかったので、わたしが代理で子どもたちに交渉したのですが…
あの~ブランコを使ってもいいかな?
と聞くと、日本のように「どうぞ」とはよけてくれなくて…笑
じゃあ、一緒に乗る?となり空いてるよ!
(イギリスの子たちはすごくフレンドリーですぐに仲間に入れてくれます)
しかし、娘は一緒に乗りたいのではなく1人で乗りたくなかったんですよね。そうなると…
1人で乗りたいみたいだから、1人で乗せてもいいかな?
と、ここまで言わないと通じないのです。
しかも、わたしのように親が子どもに変わって交渉している人をイギリスの公園で見たことがありません!(少なくとも4週間の滞在では)
子どもたちは子どもたちの世界で交渉をし、お互いの希望を満たすにはどうすればいいか考え、一緒に楽しく遊ぶ方法を探っているのです。
日本のように、「空気を読んでもらおう」という態度ではおそらく公園で何もできずに終わるでしょう。
▼このときの気づきもインスタグラムで投稿していますのでぜひご覧ください。
イギリスは交渉の世界なので
- 自分はどうしたいのか
- そのためにあなたにどうしてほしいのか
ここまでを相手に伝えることが基本です。
実際、娘はホストファミリーのお孫さんに「これで遊ぼう~~」と声をかけられたときに、娘は遊びたくなかったのですが遠慮して断れずにいると…
YES or NO?
と聞かれていましたね。
すばらしいのは、娘がここで「No」と言えたのですが、だからといって気まずくならないことです。
自分の「やりたい」を主張して相手の主張も聞いて妥協点を探す
シンプルにこれだけなんですよね。
誤解のないように主張しておきますが…日本の空気を読む文化は素晴らしいと思います。
幼児が何も言わなくても遊具の前で列を守っている姿を見ると、おそらくイギリス人は度肝を抜くのではないでしょうか。
しかし、このように小さいころから他者に意思を「いちいち」伝える文化で育った子たちと将来グローバル社会で活躍してほしいと願うのなら…
親が世界と日本のこの違いを意識して子どもたちに「意思を伝えて相手の主張も聞く練習」を幼少期からさせたほうがいいと気づきますよね。
イギリスの子育て事情:親が大切にする価値観
じゃあ、子どもたちが子どもの世界で交渉している間に親は何をしているのかいうと…
リラックスしています!
前章でも書きましたが、ホストファミリーによく”Just relax!“と言われました。
ここも日本とイギリスの決定的な違いに感じました。
日本だと子どものプレイエリアは子どもたちのもので、親は子どもを監視して終始目を離せない…という印象があります。
ですが、イギリスの親は自身がリラックスしながら子育てできる環境をとても大切にしています。
イギリス人の親がリラックスに価値を置く証拠
その価値観が社会的にある証拠に、大き目なプレイエリアには必ずカフェが併設してあり休むスペースがあります。
プレイグラウンドにはだいたいCOSTAのカフェがあるので、ちゃんとバリスタがいれたコーヒーが飲めます。
ここにも『リラックスすること』にこだわりを感じました!
カフェスペースからプレイエリアが見える位置関係になっていて、親はコーヒーを飲みながら子どもたちを見守れます。
イギリスでは、子どものプレイグラウンドは親もリラックスして休憩しながら見守れる場所なのだと感じました。
この考え方は日本にも広まってほしいと思いました~
日本人の親は頑張りすぎてリラックス不足?
日本の親は頑張りすぎでリラックスが足りていないという雰囲気を家庭でも感じました。
日本では三食しっかり子どもたちにバランスの取れた食事を与えるというプレッシャーが強いですよね…。
イギリスのホストマザーは料理が趣味で、本当に毎食毎食おいしかったです。
ただし、ワンプレートが基本で、冷凍食材もとても上手に利用していました。
そんな価値観の違いについてもエピソードを紹介しますね!
ある日、わたしのリクエストに応えてホストマザーがヨークシャープディングを用意してくれました。
そのヨークシャープディングにイギリス名物グレービーソースをつけて食べたのですが…
あまりにおいしかったので、ホストマザーに
とってもおいしい♡これ、自分で作ったの?
と聞いたところ、
YES!これを温めたの!
と見せてくれたのが、ヨークシャープディングの冷凍食品とグレービーソースの缶詰でした!
日本では、冷凍食品や缶詰などを食卓に並べると、なんとなく「自分で料理をしました」と堂々と言えない雰囲気がありますよね。
でも、イギリスではヨークシャープディングの冷凍品をひとつひとつ並べてオーブンで焼いたり、グレービーソースを缶詰から出してポッドで温めると立派な料理なのです。
手料理に対するハードルがきわめて低い!
というより、日本が食に関する意識が高すぎるのだと感じました。
イギリスでは幼児食は冷凍食品が多かったですし、
(息子がイギリス料理が合わなくて食べなくなってしまったので仕方ないことなのですが)
(息子が食べないのでホストマザーが幼児食を大人と別に用意してくださって、本当にありがたかったです!!!)
朝ごはんは各自で用意だったのですが、パンをトーストしてバターを塗るだけでした。
野菜がなさすぎて、日本から子ども青汁持っていったのナイスすぎた…笑
日本ではなにを朝ごはんに食べるのかと質問されたので、
「日本には一汁三菜という考え方があって、ご飯、みそ汁、お魚、さらに一品が伝統的だよ。最近はそこまでボリューミーな朝食はほとんどないと思うけど、わたしが子どものころはそうだった」と伝えると、
朝ごはんの話してるのよ?それは夜ご飯の話でしょ?
と言われました。笑
ちなみに欧米のお弁当といえばこんな感じですよ。
(この写真は素材なので、これでも豪華なほう!)
さらに食への意識の違いも感じました。
日本では良くも悪くも「もったいない精神」が強いですよね。
子どもが残したものは親が平らげるという文化があります。
わたしも人の家だし…と思って無意識にやっていました。
- 子どもの残したものを(無理して)食べる
- 子どもに残さず食べるように言う
- 1歳が食べ物をこぼすといちいち注意して拾う
しかしこれはイギリス人ホストマザーから見るとおもしろい光景だったようです。
日本人の留学生はいつも残さず食べようとするけどお腹大丈夫?
と心配していました。
聞くと、イギリスでは親は親の食べたいものを食べたい量だけ食べるのが当たり前だそうです。
子どものために無理して食べるという文化はないと言われました。
日本人の親は子どものために自己犠牲しがち。
ですが、イギリスではこんなところにも『無理しない子育て』が隠れていますよね。
さらに、イギリス人は残した食べ物をボンボン捨てる!
子どもが投げたり落としたりした食べ物は、ペットの犬が食べ(笑)、食後にほうきでサッと集めて捨てて終わりです。
ある意味、合理的…!
残った食べ物を処分するということにまったく抵抗がないのです。
もちろん、イギリス人の親も子どもの栄養や生活習慣を考えて「食わず嫌いせず一口でも食べなさい」ということは伝えますが、『すべて食べきる』ということになんの執着もないようでした。
もちろん、日本のひとつひとつのものに魂が宿っていて感謝していただくという文化はすばらしいです。
ですが、こういうエピソードを知るだけで「日本でももう少し力を抜いてもいいのかな~」と思えますよね。
イギリスの親は『ひとりの人間』として自分を尊重し力を抜くのが上手だなという印象を受けました。
イギリスの子育て事情:社会に断絶されない子育て
そして何より、イギリスでは『社会とともに子どもを育てる』という感覚がありました。
幼児を連れて外出するのって日本ではすごく気を使うのですが…
ロンドンでは子どもに声をかけてもらえたり、手伝ってもらえたり、外出へのハードルが低いと感じました。
ロンドンの子連れ地下鉄事情
たとえば、ロンドンでは地下鉄の駅にたいていエレベーターがありません。
本当に不便!!!
ベビーカーに乗せたぽっちゃり息子を持ち上げて階段を登らないといけないのですが…
9割の高確率で誰かが“Do you need a hand?”(手伝おうか?)とベビーカーを運ぶのを手伝ってくれるのです。
驚くことは、男性だけではなく女性も気軽に声をかけてくれることです。
というか、体感的には女性のほうが多い!
夫がいるときでさえ、声をかけてくださるのです!
(ちなみに、コミュニケーションお化けの夫は手伝ってくださったイギリス人の女性に”My son is very heavy. Please rest your arm well today!”「うちの息子は重い!今日は十分に腕を休めてね!」と言ってました。笑)
イギリスでラッシュアワーにベビーカーをたたまず電車に乗るとどうなる?
日本では子どもを連れて混雑する電車に乗るときには異様に気を使いますよね。
「乗らない」という判断をする人も多い…
さらに、日本ではベビーカーをたたまずにラッシュの電車に乗ると迷惑をかけるから遠慮したほうがいいという風潮がありますよね。
イギリスでは16時~17時台に地下鉄が混雑するのですが、一度帰宅時間が重なってしまったことがあります。
ギューギューの中、4歳娘とベビーカーに乗せたままの爆睡中の1歳息子と3人で乗りました。
するとすぐに、席に座っていた男性が娘に気づき、「ここに座っていいよ」と言って席を譲ってくれました。
おかげで娘は座れたのですが、わたしとは少し離れた状態になってしまい、「ここだと娘と遠い…」と思っていました。
すると、乗客のひとりが「ほら、お母さんこっちにおいで」とベビーカーを娘の近くに移動さいました。
さらにギューギューなのにたくさんの人が道を開けてくれて、わたしは娘のシートの前まで移動することができました!
当たり前のようにたくさんの人が協力してくれる姿に感動しました!
投稿者: @ham_koham_Threadsで見る
イギリスと日本の子どもから目を離す危機感の違い
さらに公共の場でわたしがすぐに追いかけられない状況で1歳息子が走り出すと、周りの人が代わりに走って追いかけてくれるのにもビックリしました。
お土産屋さんで目を離してしまったときには(←危ないからやめよう!)すぐに近くの人が「あなたの子はあっちよ」と教えてくれました。
日本とイギリスでは子どもに目を離すという危機感がまったく違うと感じました。
それがプレッシャーに感じることもあるとは思いますが、『社会に断絶されないと感じる子育て』がイギリスにはあるなと感じます。
イギリスの子育て事情でわかった「日本人の親はもっと力を抜いていい!」
今回イギリスについての記事なのでイギリスのいいところをたくさん挙げさせていただきました。
もちろん、日本には日本の良さがあります。
親子留学を通じても、社会のルールを尊重するマナーの良さは日本が世界に誇れるすばらしいポイントだと感じました
しかし、日本だけに住んでいると単一民族国家なので視野が狭くなって、子育てについて固定の概念で考えがちです。
日本人に根強くあるのが、『人様に迷惑をかけてはいけない』という考え方ではないでしょうか。
日本の良いところでもありますが、この考えに縛られすぎると子育てが息苦しくなることがあります。
世界の幅広い子育てを肌で感じると、自分の固定概念に「それって本当にそうかな?」と疑うことができます。
『人にたくさん迷惑をかけて許されてきたからこそ自分も人の迷惑を許して受け入れられる』
日本でも、これが当たり前な社会を目指していけたら素敵だなと思います。
子育ての「~すべき思考」を手放すキッカケにしていただけると幸いです
\お知らせ /
製作期間6カ月。全36,000字超えです!
この記事には、以下のことを写真と実体験を交えてまとめています。
- イギリスロンドン親子留学の全費用
- これからの時代は英語と〇〇力が必須になる理由
- ホストファミリーとケンカになりそうだった話
など、単なる情報のまとめではありません!
親子留学を予定していない人にも有益になるように、親子留学の経験から得た親としての人生のヒントについて書いています。
本記事の『イギリスの子育て事情:イギリス人の親の子どもへの関わりと声かけ』に書いたように、
- 子どもが「やりたい」を伝えて
- 相手の話を興味をもって聞く
こういった『コミュニケーション力』と『英語力』がこれからの時代で必須になることにも言及しています。
公の場では言いづらいことを赤裸々に書いていますので、ぜひご覧ください。
\限定公開記事はこちらから/
【SNSで言えない裏話】4歳1歳ロンドン親子留学の本音【体験談】
コメント